峯寺

峯寺

[出雲三十三番観音霊場]

峯寺イメージ

奈良朝役行者を開基と仰ぐ当山は、斐伊川の流れが漸く奥出雲の山並に三刀屋川の支流となって分入る流域、右手山腹の幽遂の霊地にたたずんでいる。
中世毛利・尼子の尊崇を受け四十二坊の寺観を誇った面影は現存する鎌倉風の伽藍坊舎のたゝずまい、霊仏、庭園などから偲ぶことが出来る。
当地は出書文化発祥の地としての奥出雲の神話が展開するプロローグを頭にえがきながら、境内に立てば東南が開け、眼下に三刀屋川をへだでてて、奈良時代の熊谷軍団の跡をを見下し東に木次町の町並がひろがる。
正面に中国の連峰を指呼に望み、神代伊我山と呼ばれた峯寺山群の南麓には松本古填(六世紀)があり、又、中世栄えた三刀屋城跡が三刀屋の町を南に見下す。
山麓より徒歩で修行坂八町の急坂をたどり中程に草覆の仁王門をくぐり九十九段のきだはしに至る。古来厄除の功徳ありと伝えられ古人の労苦が偲ばれて有難い。秘仏観音像は行基の作といわれ、重文観音画像と共に中世の戦燼にも堪えて、混濁の世に霊光を放っている。
春の桜・秋の紅葉と昔から文人、墨客の愛でた境内の風趣は俗塵をさけて洗心の思いである。
 

<ガイド>

●宗 旨/真言宗
●御本尊/聖観世音菩薩
●行 事/月護摩(第1日曜日)
大祭(4月15日)

御詠歌

はるばると みねまでまいる おいがみの いくすえたのむ なむかんぜをん

アクセス

島根県雲南市三刀屋町給下1381TEL0854-45-2245