巌倉寺
[出雲三十三番観音霊場]
巌倉寺は「山陰の鎌倉」といわれる史蹟の町広瀬に残る富田城址月山山麓にあり真言宗の寺である。富田橋際より赤門を入り石段を中ば登ると仁王門がある。これをくぐると大石垣がある。ここに見る石段と石垣の交錯の美はまことに美しく三々五々と連れ立ってのぼって来る札打の姿と共に得もいわれぬ古寺の風情である。鬱蒼と茂り陰見させてさながら南画の趣を見せている。石段を登りつめたところに入母屋造り四間四面の本堂がある。
ご本尊は僧行基の作と伝える聖観世音、帝釈天、多聞天が脇侍に奉安されている。本尊聖観音と脇侍帝釈天は共に国の重要文化財に指定されている。
かつては、富田川上流の山佐にあったが文治三年(1187)城内の祈願所として現地へ移建したという。
境内には富田城最後の城主であり松江開府の祖租である堀尾吉晴の大五輪塔(六メートル)がある。
尚、平成三年に町内寿会の発願により楽寿観音が建立され中国三十三観音霊場中第三十一番の札所となり他県からの参詣者も多いのも時代の流れであろう。
境内に数本の「四季咲きの桜」は十二月の雪の中でも花が咲くという珍しい品種で参詣の人が目を見張って驚くのも無理はない。
庫裡に広瀬藩主松平直諒公の詩が保存されている。
老杉敞日自幽陰
石燈苔封古色深
歩,,踏雲登此地
一聲山磬入禅心
<ガイド>
●宗 旨/真言宗
●ご本尊/聖観世音
●名 所/月山 太鼓壇公園
絣センター 歴史民族資料館
富田山荘 足立美術館
月山全体の案内図 岩倉寺の88番大師札所の案内板
石段を登ってゆくと正面に「仁王門」が見えてくる
仁王門をくぐり左へ進み、納経所(岩倉寺の庫裏)を過ぎると「お城と思えるような石垣」が
目の前に現れます。何故か「松江開府400年祭」の幟がたくさん立ててあります。
石垣沿いに上ってゆくと右上に写真のような立派な「鐘楼堂」が見えてきます。
歴史を感じさせる本堂、特に「山号額」
19番札所「観音寺」は、この岩倉寺の境内の隣接地にあります。
とみたから つむいわくらへ まいるみは すえのよまでも さかえゆくかな
現在は、広瀬月山の中腹にあるが、かつては富田川上流の山佐にあったが、文治三年(1187年)高顕僧正が現在地に移建したたものである。富田橋際から仁王門を入り、石段を登ると写真のような立派な石垣があり、太子堂、六角堂を経て、石段を登りきると入母屋造りの四間四の本堂がある。
安来市広瀬町富田568TEL0854-32-2933