神門寺
[出雲三十三番観音霊場]
出雲市駅から南へ2キロ島根医大の近くにあり、別名「いろは寺」と呼ばれている。創建は天応元年(781)宗肇菩薩が開山し、年号を以って山号とした。また出雲風土記に依ると「神門臣衆が造るところなり」とあり、開基の神門を寺号にしたと記している。のち神門寺の二世が伝教大師であり、三世に弘法大師が住持したことを伝えているが、当時、平安仏教を興して共にその教義を弘通されていた祖師が、本地垂迹の密教思想から出雲大社に詣でたことを想像するとき、この神門寺に掛錫されたと推案するのも、既に神門寺がこの地方で大きく隆盛していたことを語るものである。更に弘法大師は天長九年(832)神門寺の御堂で「いろは四十八文字」を著して、出雲大社に参籠し四方に弘められたと伝えているが、神門寺ではこの仮名文字の御真筆を現在も収蔵している。
本尊は阿弥陀如来で行基菩薩の作と伝えられている。法嗣は永く密教厳修の寺院だったが、三十八世良空上人が法然上人の専修念仏に帰依して上洛し、法然上人から教戒を受け、七條の架裟と真筆の六字名号を賜り、山陰地方における最初の念仏弘通の霊場とした。以来、念仏の教えに帰依する人々の信仰に育まれた寺運は、七堂伽藍を備えた壮大な寺構に発展したが、歴史の変遷に再三の火災に罹れて、昔日の景観は失せてしまったが、本堂、宝物殿などの諸堂に往時の栄華が偲ばれている。
くガイド〉
●宗 旨/浄土宗
●御本尊/阿弥陀如来・十一面観世音菩薩
●行 事/修正会、春季彼岸法要、降誕会、御忌法要、観音菩薩祭、施餓鬼法要
秋季彼岸法要、お十夜法要、除夜の鐘撞き、檀家境内清掃奉仕
●名 所/立久恵峡・出雲文化伝承館
山門の前は立派な木立の参道があり、その手前には広い駐車場があります。
山門には、「あうんの仁王様」がにらみをきかせていらっしゃいます。
山門を入ると左手に「弘法大師堂」、右手に「鐘楼堂」があります。
本堂は、銅版葺きで向拝の彫り物も素晴らしいものです。 本堂左の墓地
の入りかけには「出雲国守護、佐々木・塩冶家」のお墓もあります。
4月6日にお参りしたのですが、桜がこのように咲いていました。
「札打ちさん」がマイクロバスで参拝されていました。
帰りに山門越しに参道、駐車場、そして遠く「島根大学医学部」の
建物がとても立派に見えました!!
いわねども こころのうちは しられまじ ただみほとけを たのむばかりぞ
出雲市塩冶町821TEL0853-21-0698