清巌寺
[出雲三十三番観音霊場]
宍道湖を右に見ながら国道9号線で玉湯町へはいる。玉造温泉の標識に従い玉湯川沿いにゆくと右手に岩屋前、その先に岩屋寺跡古墳がある。かつて三十三番の結願霊場はこの山中にあり、岩窟に安阿弥作の観世音が奉安されていた。元禄十五年(1702)に堂宇が建立され、松峯山岩屋寺と称したという。その後明治5年に現在地の清巌寺に移建されている。三方を山に囲まれた玉造の温泉郷。神代の頃櫛明玉命(くしあかるたものみこと)が勾玉、管玉などの宝玉を造ったことに由来し、少彦名命(すくなひこなのみこと)が温泉を発見したと伝えられている。また、東にある華仙山(199メートル)はめのうの山地として知られている。清巌寺は温泉街の奥まったところにある。三間四方、寄棟造りの観音堂には数多くの竹杖や納札が納められている。
結願の地をここ玉造と定めたのは、観世音の有り難いはからいであろうか。巡礼は皆、湯の岩屋寺へ願いを成就して、心ゆくまで温泉で疲れをいやすことができる。
<ガイド>
●宗 旨/臨済宗
●ご本尊/聖観世音菩薩
●名 所/宍道湖 玉造温泉
臨済宗妙心寺派 温泉山 清巌寺の本堂
「温泉山」の山号額 さすがに温泉地らしい山号です。
清巌寺の本堂前を左に進むと見慣れた幟の立っている
瀟洒な観音堂が見えてきます。このお堂が「岩屋寺」で
出雲三十三箇所巡りの「結巌」のお寺であります。
お堂の10メートルほど手前にオレンジ色のきれいな花が咲いて
いる古木がありますが、この木は10年ほど前に枯れてしまって
このようになっていますが、お参りの方がすべて「立派な枝振りの松」
と感嘆された有名な松であったそうです。
観音堂前には、「六地蔵さま」や「不動明王さま」の古い歴史のあり
そうな石仏が祀ってあります。
このお堂は、明治5年に建立されてようですが
お寺の書院の窓に良く使われる「火頭窓」が正面両袖と左右
両側面の壁面にも漆喰に囲まれた窓があり、目を惹きます。
ねがいつる こころのながい じょうじゅして ゆのいわやじへ こもるおいずる
33番札所、岩屋寺は岩屋寺古墳があったところに松峯山岩屋寺として堂宇があったが、明治五年に現在地の臨済宗温泉山清巌寺に移建されている。 三間四方の寄棟造りで火頭窓の造りが際立つ銅版の屋根の観音堂であります。 結願の寺らしく「杖は、ここにお納めください」と観音堂の階段の右側に他のお堂には、 ない杖を納める箱が置いてあり、沢山の巡拝の道中を助けた杖が入れてあります。 この風景は、「結願のお寺」でしか見れない風物詩でありましょう。
松江市玉湯町玉造530TEL0852-62-0516