蓮花寺
[出雲三十三番観音霊場]
県道大東仁多線農協阿用支店よりさらに1.5キロ登った海抜300メートル高所に蓮花寺はある。境内は深い緑に囲まれ、小鳥のさえずりが聞こえる静かな霊域で敬慶な気持ちにうたれる。古伝によれば当山に昼は瑞雲たなぴき夜は光明の輝くを見て観音様がこの山に移りたいとのお告げと感じ元の低い場所より現在地に堂宇を建立し、よって山号を明峰山と名づけられたとのことである。
現在の観音堂は文政十一年(1828)大工棟梁松江大工町善助、下阿用政右衛門により再建されている。本尊十一面観世音菩薩は仏師賢門子の作と言われ三十三年毎に開扉される坐像の秘仏である。開創は天平年間(749~766)とも伝えられ、もと天台宗であったが中古、曹洞宗となり今日に至っている。
観音堂うらの駐車場を少し下った樹林の中に昔より諸病の薬水としての御符井戸があり、今も病気平癒を願う参拝者の姿が見うけられる。又境内の鎮守秋葉三尺坊大権現は防火の権現様で今よりおよそ二百年前の寛政九年、東阿用石田屋佐藤家三代当主庄蔵氏が本願となり住職を共に遠州(静岡県)可睡斎(カスイサイ)より観請し来り、祀られたもので毎年八月二十日伝統の夜祭りが営まれる。
境内から西南の方向すぐ眼前に史蹟で知られる磨石山がある。戦国の昔阿用城主桜井宗的と尼子経久、政久父子等の武将達が城の攻防をかけて幾度か激しい戦いをくりひろげた城址のあるところで、険しい道を頂上にたどりつき眼下の風光を一望の中におさめ暫したたずめば遠い昔が偲ばれる旧蹟である。
<ガイド>
●宗 旨/曹洞宗
●ご本尊/十一面観世音菩薩
●行 事/弘法大師山開き 4月21日
秋葉権現法要 8月20日
観音まつり 9月第3日曜日
●名 所/大東公園風車展望台
雲南市大東町の郵便局の先から左に阿用へ向うと旧道沿いに
当社提供のこの看板が目に入ります。この看板を左に一本道を
1,2キロ坂道を登りますと蓮花寺です。
本堂裏の駐車場に着きますとこのような案内看板があります。
本来の石段の参道を登ると正面に鐘楼堂、右側に堂々とした
本堂が見えてきます。
本堂の回廊にこのように猫が<日向ぼっこ>をしていました。
本堂を挟んで左には、庫裏との屋根付き回廊。右には、「秋葉社」が
祀ってあります。
本堂から鐘楼堂を見るとこんな感じです。
登る時には、分かりませんでしたが下りる時には東阿用の町並みが
こんな感じで見れます。途中には、四国八十八箇所の灯籠が沢山
並んでいる場所もあったり、一本の山道ですが札所の参道らしい
雰囲気がある道です。
れんげじへ まいるこころは ほとけなり はちすのうえの つゆのみなれば
本堂の造りも素晴らしいですが、この鐘楼門は、「この山の上に、このような立派な組み物を随所に使ったよくぞ建てられたな!!」と感じる由緒と歴史を感じさせるものであります。
島根県雲南市大東町東阿用183TEL0854-43-4634